インド映画【マッスル 踊る稲妻】を観た感想

マッスル踊る稲妻

この【マッスル 踊る稲妻】という映画はアマゾンプライムで無料で観られるので、あらすじなどの情報をまったく見ないで映画のポスターや題名からなんとなくコメディかな?と思って観てみました。

でも実際に観てみるとまったく違って、正直後味の悪さが残る映画でした。

映画レビューについて

  • ネタバレあります。

【マッスル 踊る稲妻】の基本情報・評価

映画の評価:星2.5
総合評価
(2.5)

個人的な評価です。 

  • 公開:2015年(インド)
  • 時間:188分
  • 監督:シャンカール
  • 制作国:インド
  • ジャンル:いろんなジャンルが含まれています。

【マッスル 踊る稲妻】のあらすじ

チェンナイの下町で暮らすボディビルダーのリンゲーサンは、地元の大会で優勝した後に友人のきっかけで、憧れのスーパーモデルのディヤーと会うことが出来ました。

ディヤーはCMの相手役にリンゲーサンを指名したことから、リンゲーサンはスターへの道を駆け上がり愛するディヤーと婚約するまでに至ります。

そんなリンゲーサンは恨みを持つ者に知らない間に危険な薬を投与され、誰だかわからないくらいに姿を変えられてしまいます。

リンゲーサンは自分を陥れた人物を次々と復讐していきます。

【マッスル 踊る稲妻】を観た感想

この【マッスル 踊る稲妻】は、ムキムキの筋肉の持ち主のボディビルダーが主人公の恋愛もののコメディかと思ったら全然違いました。

映画の前半と後半でかなりテイストの違う映画になっています。

ジャンルもコメディ・ラブロマンス・アクション・サスペンス・ホラーといろんな要素が詰め込まれていて、インド映画定番の歌とダンスのシーンももちろんありました。

そして前半では明るいタッチで描かれていたのが、後半ではかなりえぐい復讐劇になっています。


前半はチェンナイの下町に住むリンゲーサンが地元のボディビルダーの大会で優勝した辺りから、シンデレラストーリーの男版のように成功の道へと突き進んでいきます。

この地元のボディビルダーの大会でリンゲーサンの優勝を阻止しようと、のちに復讐することになる1人の男性とその仲間たちがリンゲーサンと戦う場面があります。

ここは映画の題名にマッスルとついてるだけあって、ボディビルダーの男達が戦う様子はこの映画の見せ場の1つかと思ったけれど、この感じから後半のストーリーがまったく想像出来ませんでした。


そしてずっと憧れていたスーパーモデルのディヤーと会うことが出来て、その後ディヤーはCMの相手役の男性から執拗に迫られていた事情から、リンゲーサンを指名して中国で一緒にCM撮影の仕事をすることになります。

リンゲーサンはディヤーの為に自分を犠牲にすることもありました。

その過程で嘘から始まった恋が仕事を通じて本物の恋愛に発展していき…。

ここまでは中国の風景の映像も綺麗で歌とダンスのシーンも華やかで、これこそインド映画という感じでした。

いくつかある歌とダンスのシーンのなかで、特にディヤーがいろいろな物から擬人化するところはインパクトがありました。


だけどやはり後半からの復讐劇が、私にしたらちょっと刺激が強すぎたのかもしれません。

成功を収めて地位やお金や愛する人と欲しいものを手に入れたリンゲーサンは、知らないうちに5人の人間に恨まれてしまいます。

本人は何も悪いことをしていないのに、恨みを買われてしまう怖さもありました。

それぞれにリンゲーサンを恨む理由はあったけれど完全に逆恨みで…。

5人の中にはかなり恵まれている状況の人がいてもです。

その5人のする復讐がリンゲーサンを殺す訳でもなく、危険なウイルスを注射することで今までの健康的だった肉体を変えてしまうことでした。

誰なのかわからないくらいに風貌が変わってしまって、生きていく上でとても辛い思いをしなければならない生き地獄のような復讐で、映画とわかっていても本当に人間のやることだろうか…と思いました。

姿が変わってしまったリンゲーサンをこの5人が囲んで笑い転げるシーンは特に観ていて気分が悪くなりました。


同じように復讐するのは建前上良くないけれど、自分と同じ目にあわせてやりたいというリンゲーサンの気持ちは理解出来ました。

復讐劇はディヤーの結婚式当日にディヤーをさらうところから始まります。

1人1人の復讐のやり方が本当に容赦なくて、あれだけ純粋だったリンゲーサンをこんなにも変えてしまうくらい、どれだけ辛い思いをしているのか復讐から心情が伝わってくるようでした。

このリンゲーサンの友人がとてもいい人でどんな姿になっても、いつもそばにいて励ましてくれて全面的に味方でいてくれたことが救いでした。

そして毎回復讐する度に何かしら協力していました。

逆にこの友人の協力なしには復讐は成し遂げられなかったと思います。

ただ5人の復讐を計画通りにやり終えた後で、病院に雑誌の取材に扮してきて1人1人をからかう行動は傷口に塩を塗るようで容赦なくて、十分追い打ちをかけた人間にそこまでしなくても…と思いました。


そして唯一ラストはハッピーエンドで良かったです。

ディヤーの人を見かけや姿で判断しない心の美しさと、これから2人が住む家の広大な庭に満開の綺麗な花と、少しずつ治っていくリンゲーサンに救われました。

でもその前の5人に対する復讐のシーンが強烈過ぎました…。

まとめ

前回観た【マッキー】は同じ復讐劇でもまだユーモアの部分があったので楽しめました。

この【マッスル 踊る稲妻】は確かに前半までは良かったけれど、後半の復讐劇は殺すよりも酷い生き地獄のような復讐だったので、かなり好みが分かれそうです。

私はちょっと苦手な方です…。

私と同じように映画の題名とポスターの雰囲気だけであらすじを知らずに観たら、その内容のギャップに驚くかもしれません。

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