引用:公式サイト http://bajrangi.jp/
この映画は家の近くの映画館で公開されてなかったので見るのを迷ったけれど、インド映画ということもあり公開最終日に見に行きました。映画館で見れて正解の映画でした。
- ネタバレあります。
個人的な評価です。
- 制作:2015年
- 公開:2019年
- 時間:159分
- 監督:カビール・カーン
- 制作国:インド
- ジャンル:人間ドラマ
パキスタンに住む少女シャヒーダーは声が出ない為、母親とインドのイスラム寺院に願掛けに行って、帰る途中で1人取り残されてしまいます。
列車で辿り着いた時に出会ったパワン(バジュランギおじさん)に助けられながら、シャヒーダーがイスラム教でパキスタンに住む家があると知ったパワンは、パスポートもビザもない状況で国境を越えて親の元まで送り届けます。
簡単に説明すると、インドの優しいおじさんが迷子になったパキスタンの女の子を、国境を越えて家まで送り届ける話なのでとてもわかりやすいです。
シャヒーダーがインドで出会って頼った人がパワンで良かったと納得出来ます。
インド映画と言うと歌とダンスのシーンが定番だけど、この映画もありました。
私はシャヒーダーが列車でインドに辿り着いた時に流れる、 パワンが歌って踊る【Selfie Le Le Re】がインド独特のエネルギーとパワーが溢れる感じがして、この【Selfie Le Le Re】を見ると無性にインドに行きたくなります。
そして映画の最後の方では感動するシーンもあり、私は映画館で泣きました。
日本に住んでいる私達にはわからないインドとパキスタンの関係を知ることが出来ます。詳しいことはわからないけれど、いろいろと根深い問題なんだと感じました。
少し話がそれてしまうけれど、私の実体験で初めてインドとパキスタンに行った時に、陸路でインドの国境からパキスタンに入国したことがありました。
その前にネパールからインドにも陸路で入国してたので、こちらは国境の雰囲気がとても緩かったのに比べて、インドからパキスタンの国境はとても大きくて頑丈な門があって、同じインドからの国境でも国が違うとこんなにも雰囲気が違うんだ…と、当時思ったことをこの映画を見て思い出しました。
国境の雰囲気だけでも国同士の関係を感じることが出来た出来事でした。
シャヒーダーがほんとにかわいいです。
声が出せず喋れない設定なので、顔の表情でしかその時の感情がわからないけれど、喜怒哀楽の表情がとても豊かです。嬉しい時、怒っている時、悲しい時の感情がシャヒーダーの表情から伝わってきます。
映画に出てくる風景がとても美しくて綺麗でした。特に後半のパワンとシャヒーダーがパキスタンに入国してからの移動シーンは、とても豊かな大自然の風景が続いて癒されます。
パキスタン側に拘束されていたパワンがインドに帰れることになり、インドとパキスタンの国境にお互いの国の人達が集まり、大勢のパキスタン人がパワンの為に国境の扉をこじ開けたシーンは感動しました。
国同士が対立しているという背景があるから、更に感じるものがあるのかもしれません。そして最後にシャヒーダーがパワンに向かって、大きな声を出して叫ぶシーンもとても良かったです。
パワンとシャヒーダーの2人の絆や、周りの人々の優しさに触れながら宗教や対立の壁を乗り越えていく姿に、この映画を見た後はとても温かい気持ちになりました。
最初はインド映画だから見ておきたい…ぐらいの軽い気もちだったけれど、映画の公開最終日に映画館で見ることが出来て良かったです。もし日にちに余裕があればもう1度映画館で見たい作品でした。
【バジュランギおじさんと、小さな迷子】は機会があったら1度は見て欲しいと自信を持っておすすめ出来る作品です。